冬 の 北 陸 夜 行 旅 行
ブロアファンの音がホームに響く。連なる大型の固定窓。ノスタルジック空間がここにはある。
まもなく車内整備が終了し乗車案内となる。自由席には数人の列が各車に出来ている。
まだまだ余裕で乗車出来るようであるが、これも3月になるとどうなるだろうか...
489系 急行「能登」号。この日はトップナンバークハ489−1を先頭にするH‐01編成
大きなボンネットに電照式ヘッドマーク。無骨でありながら曲線美に優れたオールドタイマー
ライトボックスは赤2号で染められ、クリーム4号の帯が伸びる。手間の掛かる塗装作業がなされているヒゲ。そしてボンネットトップに輝く特急マーク。何もかもが昭和のまま今に生きている。
40年近く前に作られた車輌の曲線美。現代車輌にはない重厚感ある車体。幕式行き先表示器も今や貴重な存在になってきた。
23:25 列車に乗り込む事にする。
この日利用するのは4号車に連結されたグリーン車サロ489−23。
車体に堂々とグリーン車マークを掲げ、普通車との区別をはっきり示している。この車輌で終点の金沢まで向かう。
通路に敷かれた真っ赤な絨毯にドッシリした座席。普通車との区別がハッキリと判る作りが迎え入れる
申し訳なさげに付く小さなテーブルは容量が小さすぎて使い辛い。座席本体とフットレストも、車輌の更新工事を受けているがこれら設備はそのまま残されている感がある。
23:33 上野駅を定刻に発車し金沢へ向かう。グリーン車利用者は上野発車時点で11名。これから少しは増えるのだろうか...
2月3日(水)
大宮へ着き2分の停車。ここで日付が変わって0:01の発車。熊谷へ停車し高崎へは1:03着。6分あまり停車し1:09定刻の発車。順調に北国へ向かっていく。
高崎を発車してすぐに車内放送が入り車内灯の減光がなされる。補助灯の電球が薄暗いながらも温かい雰囲気をもたらす
高崎を出た時点でも車内は13名。隣の座席を回転させ足を伸ばして横になる。
フカフカのシートは車内暖房の心地よさと相まってすぐに眠りを誘う。
午前2時になろうかと言う時間に水上駅へ運転停車。ホームには薄っすらと雪が積もり始めている。
ここから上越国境を越えて新潟県へ入っていく。
上越線走行中に就寝。長岡の方向転換で一度目が覚め、気がつくと黒部駅到着前。窓外を見るとまだ暗いが雪が深々と降り続けているのが見える。黒部駅を5分遅れで発車すると車内灯が全灯される。その後も先行列車の遅れや調整等で遅れが広がっていく。
富山発車時点で遅れは15分に拡大。特急退避もあり、金沢駅到着は定刻から30分遅れた6:59となった。
冷えるホームに佇む489系。車端部やヘッドマックに付着した雪が、雪国に着いたことを物語る
到着して暫くして尾灯が灯火する。まもなく回送されていく。
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