初冬の大井川 長閑な休日の本線と保線期に入った井川線


静かな駅に響く吊掛車の動力音、草臥れた車体に鞭を打ち最後の活躍を続ける列車。古びた駅名表と保線用梯子が古びた列車を見送る。


 この日のSL急行は101レ・102レの1往復のみ。冬の川根路にはノンビリとした時間が流れる。田野口トンネル付近には関西から訪れた3家族がカメラを構えていた。


 14時発の上り列車がホームに着く。部活帰りの学生が思わぬ乗客か?この日一番の乗客数を数えた。列車が発車すると線路際に咲いた花が風圧に揺れる。一歩間違えば列車に轢かれてしまうようなところに生えている。


102レをホーム端で。陽が陰り露出が厳しくなったので動体ブラシで躍動感を!と狙ってみたものの...


 無人駅の田野口、しかしその駅を守る人がいる。昭和23年、学校を卒業して大鉄に就職し最初に配属された駅がここ田野口だと言うご年配。今も大鐵関連会社に勤めつつ家業を勤しみ、手の空いた時間に駅の手入れに来ていると言う。「やっぱり最初の駅だから愛着があるっけが。」と高所に溜まった埃を払い壁のペンキ塗りを始めた。片や奥さんは通路の雑草取り「無人だから手入れしないとすぐに荒れちゃう」とせっせと雑草を取り除いていた。こうした方々が無人駅の近くに住んでいるお陰で無人駅も綺麗になっているのだ。


その後、アプト市代へ移動、翌日行われるレール輸送に備え回送された列車が待機している。冬の恒例行事だ。


 17:22 上り千頭行き最終列車が到着する。側線に停車している貨物列車に気が付く乗客もなくアプト式電気機関車が切り離されるとすぐに発車していった。


 そして、上り最終列車と奥泉で離合した下り最終1本前の列車が到着。後方からアプト式電気機関車が接近しDD20を照らし出す。ゆっくり連結されブレーキ試験などが行われると警笛を鳴らして発車していった。


夜の接岨峡温泉駅、昼間の快晴が嘘みたいに小雨が降り出した。静かな山里に雨音だけが響く。明日は晴れるのだろうか...


もうすぐ冬休み、冬休みになると翌朝の通学列車となる最終列車が運休となり1本の列車しかいなくなる。


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