初冬の大井川 長閑な休日の本線と保線期に入った井川線


 翌13日(月)、7時過ぎに宿を出てアプト市代へ向かう。途中、奥大井湖上駅で上り2番の134レを撮る。山々が霧に覆われ幻想的な光景を見せる朝、誰もいない駅を列車はゆっくりと発車していく。


 7:30過ぎのアプト市代駅、既にレールを降ろす作業員が到着し貨車に荷物を積み込む。まだ陽が差しておらず底冷えする。そして7:38に上り134レが発車すると転線を始め出発の準備を整える。


 8人の作業員と運転士・車掌が乗り込み本線上へ移動する。7:47、閉塞が開くと警笛を鳴らし発車する。ただでさえ寒いのに列車が動き出し風を受けるとなおさら冷え込む。


 必要以上に厚着をして発車。当分は日陰での作業となるため防寒対策は万全の様子。1週間前に井川〜奥大井湖上間の輸送を行ったので寒さを経験しているのだろう。交換ポイントに着くとすぐさま作業が開始される。山中に響き渡る掛け声とレールの落下音、この日は87本のレールを輸送した。


 奥泉駅で下り201レ(9:15発)を退避、予定より早く到着したため作業員は駅舎で暖をとる時間が出来た。ここまではほとんど日のあたらない場所での作業だった。201レを退避して10号トンネル付近へ移動、山陰から陽が顔を出し作業環境も向上、さらに作業時間は予定より早くなっていく。


 レールが線路の両側に降ろされた10号トンネル付近、いったん奥泉へ戻り203レを退避する。203レを待っていると機器点検に保線作業員がやってきた。まさか人がいるとは思わなかった様で驚いた様子を見せた。そして203レと交換して輸送列車が出発、川根小山を目指す。


戦場へ向かう!じゃないが、揺れる貨車の上に乗る作業員の姿は凛々しくみえる


 まだ少し紅葉が残る奥大井、12月半ばにこれだけ残っているのは珍しいだろう。色づいた落ち葉が覆いつくす鉄路も山間鉄道ならではか?そして輸送列車は8・9号トンネル間のポイントへ到着。


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