紫陽花には早かった    箱 根 登 山 鉄 道


 2005年6月19日(日)、そろそろ箱根の紫陽花も綺麗な頃では?と思い出かけてみた。小田原から強羅までの15kmを、粘着鉄道としては日本一の急勾配(80‰)を誇る箱根登山鉄道が結んでいる。そのうち小田原〜箱根湯本間は小田急が乗り入れを行っており、両社の線路規格の違い(線路幅が箱根登山は1435mm・小田急が1067mm)から3本のレールが敷かれている。そして日中のこの区間は全列車が小田急車で運用され箱根登山鉄道の車両が走らないと言う変わったスタイルの運用となっている。
 小田原12:46の列車で箱根湯本まで移動、そして乗換える登山電車...紫陽花の時期と言う事もあり超満員で発車、積み残しの乗客は後続の列車を利用する羽目になる。


 箱根湯本付近までは満開状態の紫陽花が見られたが、山を登るにつれてその色合い・花付きは悪くなり、出山信号所辺りからはまだまだと言った感じになる。後で聞いた話だと例年より1週間ほど咲き具合が遅いらしい。ライトアップされる大平台・宮ノ下付近は月末が見頃になるそうだ。駅や信号所以外はほとんどが勾配区間、出山信号所を発車するとすぐに急勾配区間に入り時速も20kmほどに落ちる。ゆっくりと急勾配を上ると仙人台信号所でモハ2型と離合する。1000型・2000型が大部分を占める様になった箱根登山もこの車を見るととても安心するから不思議だ。


車窓に流れる紫陽花の咲き具合から宮ノ下より先では望めないだろうと思い下車。ホームに咲く紫陽花もこれからといった感じだ。


 普通に立っていても列車の屋根が見えてしまうほどの勾配を昇り降りする箱根登山鉄道、屋根上には抵抗器が並び冷房機器を搭載するスペースすらない。そのため車内に床置き型の冷房機器を搭載している。この勾配を克服するための機器が小さな車体にギッシリと詰め込まれている。


 宮ノ下から大平台まで国道1号線を歩いて下ってみた。途中に石積みの橋脚がある小さな鉄橋を見つけ列車を待つ。大きくカーブをきり顔を出す強羅行きの列車、この直前が半径30mと言う急曲線があり列車は徐行して進む。


 大平台に戻り、隧道前踏切から強羅行き列車を撮影。ご覧の通り線路両端に紫陽花が植えられており満開になると色とりどりの花をつける。19日時点でこの様子、満開は何日頃でしょう。


 18日(土)から始まった沿線の紫陽花名所のライトアップ用照明が線路端に並んでいる。これだけの紫陽花が植えられていると全てが満開になるとかなり綺麗なものでしょう。


 大平台踏切付近でやっと青く咲いた紫陽花を見つける。警報機がなりやってきたのは109号を先頭にした旧車の3両編成。箱根登山には、やはりこの車が似合う!


 大平台駅へ着くとちょうど列車が到着した。箱根湯本方面は旧車の2両、対して強羅行きは1000型の3両編成、同時入線を期待したが、時刻表通り箱根湯本行きが先着、間を置いて強羅行きの到着となった。駅員さんの話では列車の遅れがないとなかなか同時入線は拝めないようだ。


見送った列車3本、1時間待ってその時が来ました!!これが旧車同士なら!と贅沢は言いません。大平台駅同時進入!!

上り箱根湯本行きが若干の遅れで到着、車内を見るとギッシリの満車状態。乗車に時間が掛かったのであろう。


 その1本後、旧車同士の離合が実現!この日は103−107がお休み、104−106+109と108+110が運用に就いていた。行き当たりバッタリの撮影行で離合が見られただけでも感動もの!!


 ところがその後、運転士さんの計らいで前照灯を点けた状態で発車、行き先板の通り「強羅行き」なのだが旧塗装車が進入してくるようなカットを撮る事が出来た。(さきほど無灯火で入線したのを気にしてくれたのか...)


 その後数本の列車を撮影し帰路に着く。この日、下り列車は15時過ぎまで満車状態が続き、逆に17時過ぎまで上りが満車状態だった。初夏の箱根登山鉄道、紫陽花の開花と共に乗客数が見る見る増え連日満車状態となる。そしてライトアップされた昼とは違う妖艶さを魅せる紫陽花を見るために足を運ぶ人がいる。17日の予約段階で週末は満席状態、箱根山の紫陽花電車は年々人気が出てきているようだ。


                                     

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