奥大井接岨湖フェスティバル・井川線輸送劇


 「奥大井接岨湖フェスティバル」、国交省・林野庁が中心となり、国民に森と湖に親しむ機会を提供することによって、心身をリフレッシュし、明日への活力を養うとともに、ダムや森林資源等の水資源の重要性について、その関心を高め、理解を深めることを目的として、昭和62年に、「森と湖に親しむ旬間」(7月21日〜31日)を制定、毎年各地の国交省所管ダム湖近隣でイベントを行っている。
2006年は大井川上流部の長島ダム建設によって造られた湖「接岨湖」を会場とし「奥大井接岨湖フェスティバル」が7月29・30日の二日間行われた。

 沿線の公共交通機関である大井川鐵道井川線(通称:南アルプスアプトライン)は両日とも乗車無料となり定期列車の増結と会場間の移動手段として臨時列車を設定しフェスティバル輸送に備えた。その様子をフェスティバル会場の様子と含めてみて来た。


 7月29日(土)朝7時過ぎ、井川線の車両区がある川根両国へ。傍らを流れる大井川に朝陽が照り輝く。その車両区を見るとすでにcスハフ1型客車が2両留置されていた。この日運転される臨時列車用の客車だ。


 7:40過ぎ、上り132レの折り返し回送列車が両国区へ引き上げてきた。車庫の扉が開かれ機関車が顔を出す。フェスティバル関連輸送で増結運用が組まれるため全機関車が出動する。やがて、庫の裏からチェーンの駆動音が聞こえ、DB1型機械式機関車がcスハフ1型を挟んでやってきた。


 通常の定期列車にも「奥大井接岨湖フェスティバル」のヘッドマークが取り付けられている。DB1型牽引列車は昭和60年代初めまで見られた。現在は「かわかぜ号」やイベント列車で稀に本線上に出る程度で、普段は車両区内で入換えなどを行っている。


8:20 川根両国駅下りホームに据え付けられる。これからこの編成で接岨峡温泉駅まで自力回送される。


 8:25 エンジン音を高らかにあげて回送列車が発車する。長島ダム〜接岨峡温泉間を4往復するために両端に機関車を付け、機回しを省略する形を取った。千頭側にボンネットを向けて運転されるのも久しぶりの事。


 9時過ぎ、アプトいちしろ駅を発車する警笛が聞こえるとED90型アプト式電機に後押しされアプト区間を走行。後続の201列車の前運用で重連で後押しする。


 接岨峡温泉駅に着いた臨時列車は車庫に入り暫し休憩。その後、201レが到着。列車分割し402レを組成する。10:27、千頭へ向けて402列車が発車する。スロニ・スハフ・スハフの珍しい編成。


 井川線土砂崩落事故(井川駅手前100m付近)復旧記念列車・DBファンクラブの貸切列車以来と思われる千頭向きボンネット。臨時列車は長島ダム会場・ひらんだ会場・長島会場の会場間輸送を基本として4往復する。

 11:10 臨時802列車が接岨峡温泉を発車する。山の中を行く井川線、往時を偲ばせる姿がそこにある。


季節臨501列車がやってきた。この列車は井川線最大の8両編成でやってきた。

山の上から見ると1両1両が米粒大にしか見えない。


 11:45過ぎ、警笛を山々に響かせながら定期202列車が千頭へ向けて発車する。奥大井湖上駅を裏側から望める林道からのワンショット。県道側から見る姿と違った雰囲気の一枚になる。


定期203列車の後続で臨時801列車が奥大井湖上駅を発車する。開かれた窓を見ると大勢の乗客の姿が見える。


ダム建設時に使われた道路の脇に旧線のトンネル跡が見える。接岨湖が満水になるとこのトンネルも水の中へ消える。


13:48 臨時803列車がまもなく接岨峡温泉駅に着く。いつ聞いてもいいエンジン音とチェーンの音!


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