濡れ煎餅で奮闘! 銚 子 電 気 鉄 道


 1月19日(金)、快晴の銚子駅に降り立った。向かう銚子電鉄のホームはJRのホームを間借りする形で突端に設けられている。
風車調の待合所が目印だが、数年前まであった風車の羽根が外されている。老朽化なのだろうか?
 銚子電鉄のHPや各メディアで報じられてから鉄道ファンや興味を示した方が多く訪れているという。


 11:12 車体を揺らせながら電車が到着する。デハ801型は昭和25年製造の伊予鉄道モハ104型を昭和61年に譲り受けた車輌。遠く四国・松山から銚子へやってきた、銚子電鉄初の戦後製電車。


 板張りの床が古めかしい車内。地元の方々・学生さんを除く大半が観光や鉄道ファン。発車までの短い時間に車掌から、1日乗車券「弧廻手形」を購入。往復運賃で全線乗り放題に銚子ポートタワー・地球の丸く見える丘展望館の割引券に銚電の「濡れ煎餅」が一枚付いている。


 国鉄有蓋貨車ワム80000型を改造したオープン客車を使った観光遊覧車「澪つくし号」の車輌が留置されている終終点の外川駅。4月から10月の日曜日を中心に一日一往復している。その外川駅から銚子方面を見ると買い物帰りのお婆さんが踏切から線路へ...。電車道は地元の人の生活路。


 外川駅の待合室に掲示された手作り壁新聞。地元の小学生が作っているようで、朝市や外川の商店などを紹介している。
有人駅の外川、電車の発着のたびにホームへ立つ職員。近隣の観光などの説明も丁寧にしている。


電車内の中吊り公国には銚子電鉄に纏わる話題などが掲げられている。


中でも鉄道を支える「濡れ煎餅」の話は目を引く。


沿線にはキャベツが多くみられる。平日の昼間、普段は単行(1両編成)列車がノンビリと行き来する銚子電鉄。この日は沿線の小学校の遠足があり、増結運用が2往復組まれていた。突然の2両編成に構図もままならず...


 幾年も潮風に耐えてきた警報機。徐々に徐々に侵食され果てていく。草生した鉄路、施設の整備もままならないほど厳しい経営が続いている。それが銚子電鉄の現状である。


 弓ヶ浜駅から電車に乗るお婆さんと少し話しが出来た。電車は足、赤字でもなくなったら困る電車。TVで紹介されてからかなりのお客さんを見ていると言う。伊豆から来たと述べると「電車に乗りに来てくれてありがとうねぇ。」と一言。他愛もない話をしていると電車が到着。慌てて階段を登って電車に乗っていった。


海鹿島〜君ヶ浜間のキャベツ畑が広がる区間。遠くには犬吠灯台が見える。


 中間の小さな駅、そこには普段の銚子電鉄の姿がある。僅か6.4kmの鉄路に9駅もある。平均駅間距離は800mにも満たない。細々と小さな駅に停車しては数少ない乗客を乗せて発車していく。そして列車の去った鉄路は電車道となる。


14時半を過ぎた西海鹿島駅。数人のご婦人がホームで立ち話をしている。やがて電車が着く。


開いた扉から勢いよく小学生が降りてくる。お迎えのお母さんに元気よく「ただいま〜!」


銚電は子供達にとっても通学の大事な足。


 鉄道を支えているのは沿線の利用者だけではない。「銚電のぬれ煎餅」、犬吠駅で実演販売されるシットリと湿り気のあるお煎餅。焼きながら銚子名産の醤油に潜らせた煎餅は他にない独特の食感で人気。このぬれ煎餅の売上げが鉄道収入を上回っている。様々なアイデアで鉄道を残すべく戦っている。


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