祝!下り線開通! まもなく完全復旧の神尾を直撃!

 今年の3月19日に上り線を使用し全線開通を果たした神尾駅、その後も法面補強工事が進められていた。その工事もほぼ終了し先月末から下り線の敷設工事が開始された。5日の時点では線路を入れ込みレベル調整をしている段階で、まだ千頭側のポイントは接続されていなかった。作業用の構内踏切の撤去など大掛かりな夜間作業が何日か続けられた。そしてこの日(9月21日)の夕方に訪れてみることにした。


 千頭側の作業用構内踏切は撤去され新たにポイントが入れられた。道床もたっぷりのバラストが入れられ以前の貧弱さがない立派な構内となった。ATS設備の配線も終わり最終調整を待つばかりの様子。その線路を見ると50Nレールの新品が使われている事が判明。本当に以前の37kgレールとは雲泥の差だ。


 信号も取り付けが済み灯火する日を待ちわびている。敷設された下り線には業者の軌陸車が止められて駅構内から地蔵トンネルの入り口まではまだ制限がかけられている。架線はトロリー線のみが張られまだ電車線は張られてない様子。そしてあの崩落現場は無機質なコンクリートに覆われた。数年後、少しでも自然に近い姿を見せてくれることを願いたいもの。


 翌日22日の朝、再び神尾を訪れる。工事作業員の他に大鐵の職員も多数見られる。架線を見ると一夜のうちに電車線が張られて輝きを放っている。新品の架線はこんなにも輝いているものなのかと思わされる。そして千頭側のスプリングポイントの調整が始まる。概ねの工事は終わった様だ。


 木片をポイントに挟み込み、列車が通過している状態をつくり出す。そして合図を受けてその木片をハンマーで叩き出し定位に戻る時間を計る。初回は短過ぎてやり直し、2度目は逆に時間が掛かり過ぎて再調整。3度目の正直?ではないだろうが、所定の秒数で戻る事が確認できて終了。しかし敷設しなおした区間も木製枕木を使うとは大鐵らしい?


 神尾を後にして福用へ。通学時間帯も終わりの8:19発上りは幼稚園の通園列車。駅へ送ってきたお母さん達は駅で少し井戸端会議してから自宅へ戻る。家々が離れているとこういう場が大切なんでしょうね。


昨日の雨が嘘のように晴れわたる空、清らかな流れの大井川に青い空。清々とした空気が流れる河原の傍らを静かに列車が走りぬける


 金谷に戻り朝食兼昼食を取っていると101レの組成入換えが始まった。今日はC2牽引の3両編成、ローカル線の蒸機列車らしくて一番好めるスタイルの様に思える。そして再び神尾へ、ここまで下り線の設備が整うと復旧も間近では?と思い、上り線を通過する101レを記録するためだ。ちょうどお昼時、作業員も休憩にために戻ってきた。


 12:10過ぎ、101レが上り線を通過する。この状態もまもなく見納めだ。昨年8月の崩落事故から1年1ヶ月、異例とも言える国・県の災害補助・24時間体制で進められた復旧工事のお陰でついに平成16年3月19日、仮復旧を迎えた。あれから半年、法面補強作業も終わり下り線の敷設が開始され、9月25日の始発列車から使用開始された。

 残りの周辺や構内整備が行われ完全復旧となるが、残念ながらあの味のある木造駅舎は解体され、今後はカーポートタイプの待合場の様なスタイルになると言う。何にしろ沿線の足である鉄路が完全に元に戻ることになった。


                                         

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