平 日 民 鉄 巡 り       岳 南 鉄 道 編


 2005年7月5日、休みを利用して岳南鉄道と夜の箱根登山を撮影するために出かけた。その移動の最中に、この夏を最後に廃止が決定した箱根駒ケ岳ケーブルカーに立ち寄り思わぬ収穫。そんな一日の様子をまとめてみました。


 11時半過ぎ、岳南鉄道は神谷駅に着いた。この駅に来たのは7000系の第一編成が入線して間もない頃、砂利敷きのローカル色濃い片面ホームだった。今回訪れてその変貌振りに驚いた。小さな木造の小屋がなくなり、駐車場・花壇が広がりホームには上屋が付いていた。コンクリ敷きのとても綺麗な佇まいに変わっていたのだ。周辺も民家が増えかなり雰囲気が変わっていた。

 11:50過ぎ、近所の幼稚園の子供達が先生に引率されて公園から幼稚園に戻るところに列車が到着。金網に張り付き発車していく列車を見送る姿が見られる。


 小さな川沿いにあぜ道が寄り添い線路を渡っている。その傍らには綺麗な花が咲きトウモロコシが実をつけていた。列車が通り過ぎる頃には誰か来ないだろうか...と思ったがお昼時、誰一人通ることもなかった。


 比奈へ移動したら旅客列車が発車した直後、機関車の汽笛が響きゴロゴロとワム80000の入換えが始まった。一編成に数人の職員が乗り込み本線へ出て行く。そして今ではここ岳南鉄道くらいでしか見られなくなった「突放」による入換えが行なわれる。


 比奈から岳南富士岡へ向かって上り勾配になっているのを利用し、坂上から坂下の比奈駅構内へ惰性で貨車が下りてくる。数両単位で行き先別に分けられていく。貨車を止めるのは職員の足技!足踏みブレーキを用い、着実に停車位置へ止める。


 貨車を切り離した機関車は再び坂を上り、次に切り離す貨車を引き上げていく。そしてまた貨車だけが坂を下りてくる。貨車にへばり付く様に乗っていた職員の数だけ同じ作業が繰り返される。


 僅か10分強で一連の作業を終えて旅客列車を通すために側線で待機する。束の間の休息時間に機関士と職員が談笑。作業中は無線を介してしか会話のない職員同士、その緊張感に満ちた会話から解き放たれた肉声が構内に響く。


ここだけを見ると岳南鉄道は貨物鉄道のよう。数両のコンテナ車も入線してはいるが、ここでの主役はまだまだワム車。


旅客列車が発車するとすかさず入換えの続きが行なわれる。休憩中には笑顔が見られた機関士の顔に緊張感が満ちる。


信号が変わり汽笛一声!ゴロゴロと転がりだした貨車、その最後部に飛び乗るべく待機する職員。


いくら速度が遅いとはいえ...当に神業!


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