岳 南 鉄 道 生 ビ ー ル 列 車


 8月29日、初めて岳南鉄道の吉原駅にやってきた。中間駅での乗降はあるが、始発駅から乗るのは初めての事。
JRからの連絡弧線橋を渡ると鉄枠が組まれた改札と小さな駅事務室。その先に短いホームが続いている。
 頭上には時刻表・駅名表に広告看板が目立つ。地方中小私鉄にとって広告収入もバカに出来ない。

 乗車する列車の前に定期列車が到着。車輌は7000系の1両編成。この一両で事足りてしまうのも寂しいものがあります。


 この日、わざわざ吉原まで来たのは、岳南鉄道のビール列車に乗車するため。
 7月と8月の金曜日(15日を除く)に設定され、一日に2便が運行される。知人の仕事が終わるのを待っての参加となったため、後半のB列車に乗車する。

 ビール列車を待つ間に駅事務室で専用の乗車券を引き換える。切符は真ん中で切り離しが出来る構造のお手製のもの。「がくちゃんビール切符」とある。
 「がくちゃん」とは岳南鉄道唯一の2両編成8000系の愛称名。ビール列車は8000系を使って運行されている。

 そしてホームには列車内で提供される「ふじやまビール」の幟が立つ。富士吉田市にある地ビールメーカーである。


 18:38 A列車が吉原に戻ってきた。列車から降りる方々...いい気分なご様子です。
そして車内はスタッフによって大急ぎで片付け・清掃が行われます。B列車の発車は18:55。5分前乗車となると10分ほどで片付けなければならない。


 18:55 定刻に吉原駅を発車したビール列車。乗客は毎年乗られる方が多いそうで、手持ちのおつまみを広げ始める。
ロングシートのビール列車とは、どんなものか??と思ったら、真ん中にテーブルがドカンと置かれたスタイル。このテーブルもコップが揺れで滑らない様に、要所要所に穴が開けられている。よく考えたものだ。


 約30分で終点の岳南江ノ尾に到着。そう、岳南鉄道は僅か8.2kmの短路線なのだ。常連の乗客が勢いよく呑む理由...
それは、路線が短いがゆえ、呑む時間も短い為だとか。凄い勢いで片道呑み続けでした。

 終点の岳南江ノ尾では、地元のグループが「よさこい踊り」を披露。これはB列車でしか見られないと言う。


 ホーム上では、地元JAの方や商店の方がおつまみを販売。地場の野菜や味噌、トウモロコシなども売られ、さらにビールが進んでしまいそう。


 ビール列車の後を追ってきた定期列車が到着。通常の停車位置まで来ず、約1両分後方で停車する。
披露されている「よさこい」がホームから見えなくなるのを避ける形での停車。地方鉄道ならではの気遣いです。


 この列車の乗客の何人かが首からカードケースをぶら下げていた。聞くと、岳南鉄道ビール列車の愛好者グループだとか。
ケースの中は「がくちゃんdeビール 愛好者」と記されたカードでした。


 帰りの吉原行きの車内では、富士急グループ施設の入場券やゴルフ場の優待券が当たる抽選会が行われました。私は当たらなかったのですが、隣席の方々が見事にゲット!
 乗車券が切り取り式になっていたのは、この抽選に半券を使うためでした。

 20:08 上りも30分しないで吉原に到着。
コップ満タンのビールを抱えてJR線へ乗り換え。「ムーンライトながら」送り込みの373系で熱海へ戻ったのでありました。


                                  

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