冬の大井川3日間 湯巡りと伝統文化に触れる 


 恒例の正月明け3連休、今年はスキーツアーを行わずに大井川へ。週間天気予報を見るとこの週末は雪になる見込み、昨年の雪の大井川を思い出しながら木曜の晩に伊豆を出発した。冬の休日の大井川、のんびりとした光景と郷土の伝統文化を堪能する3日間となった。


 14日(金)、7:25発上り列車(8レ)を待つ学生が一人、抜里駅に待っていた。制服の下にジャージを着込んでも底冷えする寒さには敵わない様子。座り込んで少しでも温まろうと身体を動かしていた。


 その8レと家山で離合してくる3レは川根高校への通学列車。抜里駅にも徐々に学生が集まってくる。冷え込んだ空気とは裏腹に白熱灯の明かりは温かそうに灯る。普段ならそのままホームに上がる学生達も冬場はギリギリまで待合室で列車を待つ。


地名へ移動、8時半過ぎだと言うのに陽はまだ山に隠れている。霜に覆われた茶畑を掠めて421Fが地名坂を登りつめる。


 やっと陽が昇って温かくなってきた地名駅周辺、車の霜が溶けて居心地がよくなった車の屋根に猫が集まってくる。3匹目猫が上った頃、8:50発の上り列車が入線してきた。


 沿線をぶらぶらしながら駿河徳山で101レの発車を撮ることにした。何の予備知識もなく待っていると定刻に入線してきた列車の先頭には赤ナンバー。C12の保全運転日だったようで定数いっぱいの3両を牽き千頭へ向って発車した。


 そのまま北上し崎平へ。駅舎には正月飾りが飾り付けられていた。無人駅なのに誰が?と思ったが、隣の青部や抜里にも同様の飾りがされていた。一駅一駅が大事にされている証拠だろう。その崎平にゆっくりと列車が近づいてくる。


一駅戻って青部で上り列車を待つ。車内から元気良く飛び出してきた小学生たち「こんにちわ〜!」と大きな声で挨拶して家に帰ります。


 再び崎平に戻り今度は下り列車を待つ。今度は保育園児が飛び降りてくる。駅に迎えに来たお父さん・お母さんと手をつないで帰ります。この地域では当たり前に見られる光景、電車に一人で乗れる子供たち、保護者同士の話に花が咲くと子供たちは駅を飛び回り遊んでいた。


 この日は千頭に宿をとった。荷物を置いてすぐ列車に乗り田野口へ。夕飯?を「おでん」と焼きそばなどで...と思い出掛けた。昼間は列車撮影の面々で賑わうこの店も夕方になると地元の方々の居酒屋状態になる。砂利屋の職人・型枠大工・河川パトロール・農業とその職種は様々、おでん鍋を囲み和気藹々とした空間を作り出す。
 その中に以前大鉄に勤めていたという方がいた。転職後定年を迎え現在は農家をしている長島さん、昭和35年に井川線に入社しDB51やDD100型を運転し千頭〜堂平・尾盛などを多い日には4往復したという。どういうわけかDB1型には乗っていないと言っていた、貨物列車牽引が多く旅客を牽いたことは少ないそうだ。当時の話を伺っているうちに閉店時刻を過ぎお開きとなった。


今年はゴールイン??の二人も川根の人
左からオーナーさん・板さん・板さんの友達二人

 19:27発の列車で千頭へ戻ったが時間が早いので居酒屋を探して入ってみた。宿の近くにあった「三男坊」と言う居酒屋にはカラオケルームもあり地元の若い衆が結構集まっていた。中で働く人もカウンターのカップルも川根の人間。地元に残る若者の憩いの場のようだ。

 食事処「三男坊」 本川根町千頭1007−3 電話0547-59-2720 月曜定休 営業時間17:00〜23:00


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送